【時透無一郎の日輪刀制作】其ノ弐「刀身篇」〜レジン流し〜

 こんにちは。かずしです。

前回は型紙を制作しました。

今回はそれを使って、刀身を作っていきます。刀身篇其の二です。それでは、制作スタート。

型紙に合わせてアクリル板(2ミリ)をカットします。今回の日輪刀は二色に分かれているので、まずは刃側を作り、その後棟側を作っていきます。


型紙に合わせ、刃の形より少し大きめのアクリル板と、刃の厚み分の細長いアクリル板をカットします。型紙の上にアクリル板をのせ、形に沿うように細長いアクリル板をグルーガンで接着。図のように刃の形の型を作ります。

レジンを用意します。使っているレジンに関しては、過去の投稿に載せているので、そちらをご覧ください。

参考▶︎【レジン編】『刹那』レジンを流し込む。Kazushi making

レジンは本来はその透明度を生かした作品が多いですが、今回の刀は不透明です。なので用意する着色液も濃度が濃いもの、またシルバーのレジンパウダーなどを混ぜて不透明な美しい白色を再現します。

レジンの着色液、硬化剤まで混ぜ終わったら信空脱泡機などで脱泡します。完全に脱泡出来たら、型に流します。

レジンが完全硬化したら型から取り外します。

ヤスリなどで形を整えたら、刃側の白い部分は完了です。

続いて、刀の棟(水色部分)を作っていきます。

図のように刀身全体が入るようにアクリル板をカットし、刃側のレジンを型紙に合わせて接着、先ほど同様にレジンが流せる型を作ります。

※普段は縦型の型でレジンを流していますが、今回この段階で縦型で二回失敗してしまったので横型の型にしました。それに加えて、レジン圧により型に隙間が生まれぬよう角材とクランプでしっかり挟みました。また、レジンを流す前に一度内側にレジンで目止めをするとより確実に漏れなくなります。(このブログ最後に、失敗した時の写真とその原因の考察が書いてあります。)

今回の無一郎の日輪刀は、霞の呼吸というのもあって爽やかな印象です。なのでレジンパウダーを用いて爽やかかつ光に当てると少しキラッとする見栄えに仕上げます。

型の隙間を完全に塞げたら、レジンを流します。

固まったら型から取り外し、刀身の大作りは出来ました。


次回は、刃の削り出し、研磨、そして悪鬼滅殺の文字を刻みます。お楽しみに。


失敗談

今回、二回目の水色のレジンを流す工程で二回も失敗してしまいました。それがこちらです。


悲惨な写真ですね…下が絨毯でなくて良かった…😖

今回の失敗の考えられる原因としては、

①グルーガンで完全に隙間を塞ぎきれていなかった。

②縦型にしたことにより、下の方にレジン圧がかかり塞がっていたはずのグルーガンに圧で隙間が出来てしまった。

③レジンの硬化する途中で熱膨張し、その圧で隙間が生まれてしまった。

この3パターンが考えられます。

いづれにせよ縦型は横型よりもグルーガンで塞がなければならない箇所が多い、圧がかかりやすいなど、リスクが大きいことが今回改めて分かりました。横型にすれば、レジンによる圧は縦型よりも軽減されます。今回は、もともと圧がかかりにくい横型で、クランプでレジン圧による膨張を防ぎ、かつレジンを流す前に内側にレジンで目止めをしたのでかなり確実に漏れ対策をしました。(その分使用するレジンの量と手間は増えてしまいます)しかしどうしても縦型の方が効率が良い場合もあるので、今後は縦型の対策を考えていきます。

レジンを扱う方の参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださってありがとうございました。




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