【原型編】『刹那』粘土で原型を作ってみる。 Kazushi making

こんにちは。Kazushi makingです。


今回は、前回の『刹那』の創案や素材集めに引き続き、粘土で波紋の原型を作っていきます。


道具

僕が今回使う道具は写真にある通りです。

粘土板・水粘土・ギザベラ・金定規(150mm)・三角定規・霧吹き・雑巾・(自作轆轤用の万力・ドライバー・回転ヤスリ用のアタッチメント)



原型を作る際、時間が経っても乾かない油粘土を使用することもあるのですが、僕は今回扱い慣れた水粘土で原型を制作します。


精度の高い粘土台を作る

まず、原型の波紋を作るにあたって、精度の高い粘土台を作る必要があります。

水粘土は扱いやすい固さになるようにあらかじめ霧吹きで水を吹きかけながら練っておきましょう。

そして、僕は後ほど自作轆轤(ろくろ)に粘土板を固定するために先に粘土板の裏に回転ヤスリ用のヤスリ(マジックテープ面表)をガムテープなどで固定しています。

では、手順を説明していきます。
①粘土板に自分が作りたいサイズの粘土台の印をつける。
※本当は印の外側の余白は多い方が作りやすいです。


②印から少しはみ出すくらいに粘土を盛り、表面をなんとなく均していく。



③ギザベラを用いて高さを均一に揃える。




④粘土台の上面に対して垂直になるように三角定規を当て、多方向から均す。
※ここで注意したいのが、定規を寝かしてしまうと力をかけた時に定規が曲がってしまい、面がダレてしまうので必ず垂直に。そして曲がりづらい硬めの定規を選ぶとより良いです。





ここで上面は綺麗な平面を出したいのですが、よくあるミスがこちらです。

※左:悪い例 右:良い例
左は定規を当てた時に隙間が空いている。こうなってしまうとこの面の緩さが精度の低さに繋がってしまうので、大変ですが必ず完璧な平面になるまで定規で削りましょう。上面が綺麗な平面になったら次の工程です。


⑤最初に描いた線に直定規を合わせ、定規がずれないように気をつけながらはみ出た粘土を削ります。


⑥二辺目以降は、削った側面にも定規を当て、角を綺麗に決めます。



⑦後は⑥の工程を繰り返せば綺麗な粘土台の完成です。



波紋を作る

続いては、出来上がった粘土台に波紋を施していこうと思います。
手で地道に円を掘っていってもよいのですが、僕は今回綺麗な円形を出すために、ドライバーと万力を組み合わせて電動轆轤(ろくろ)を組み立てました。

※万力の圧力でドライバーを破壊しないように、間には必ず雑巾を挟みましょう。



工夫すれば便利なものも作れますね。
ここに先ほど作った粘土台をセットし(裏はマジックテープでくっついています)、回していきます。楊枝で掘り、濡れティッシュや指で整えれば綺麗な波紋の出来上がりです。



ここで原型作りは終わりとなりますが、最後に大事なことを一つ。水粘土は空気にさらされると乾燥してヒビが入るなどのアクシデントが起こりやすいので、次の作業までに時間が空く場合はビニール袋に入れ、中に軽く霧吹きをかけて密閉するようにしましょう。




今回はここまでとなります。次回は【型とり編】です。石膏やシリコンを扱って型を取っていこうと思いますので、お楽しみに。



最後まで読んで下さりありがとうございました。


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