【型取り編】『刹那』石膏とシリコンで型を取る。 Kazushi making

 こんにちは。Kazushi makingです。

今回は前回作った粘土の原型をシリコンで型を取っていこうと思います。



型を取る前に気をつけること

まず始めに、型を取る前に自分が最終的にレジン(樹脂)で作りたい形から工程を逆算して型を取る必要があります。粘土で作った形をレジンに置き換えたい場合は、原型→シリコン→レジンの手順(下図左)なのですが、今回の僕の作品のように原型の上面の立体を、レジンになった時に底面の立体としたい場合には、原型→石膏→シリコン→レジンの手順(下図右)で型を取っていく必要があります。

では、順を追って型を取っていきましょう。


石膏で型を取る

まず、石膏を流して型を取るため、垂れないようにアクリル板で枠を囲っていきます。

※写真ではアクリル枠の高さがありますが、ここまでなくても石膏が入る分だけあれば十分です。

高さがあるのは、レジンを流す時までこのアクリル枠を使用するためです。

隙間から流れ落ちないようにグルーガンなどでしっかり隙間を埋めましょう。


アクリル枠が完成したら、石膏を流すのですが、その前にあとで石膏を取れやすくするため、離型剤を塗布しとくと良いでしょう。僕はこちらのシリコンスプレーを使用します。


では石膏を作っていきます。石膏は水と石膏の粉を1:1の比率で混ぜると化学反応で固まってくるので、ボウルに水を入れたら、水面から少し出るくらいまで石膏を入れ、よく撹拌していきます。
少しとろみが出てきたら流し込みます。

30分ほどでほぼ固まります。完全硬化したのを確認したら、下の粘土板を慎重に外していき、粘土を剥がすのですが、その前にひとつポイントとして、アクリル枠の隙間をこのように新聞紙などで埋めておきましょう。

こうすることによって、逆さにした時に石膏が落ちてしまうのを防げます。埋めることができたら、慎重に底面の粘土板をはがし、逆さにします。そしたら、石膏を傷つけないように気をつけながら粘土をはがしていきましょう。
※隙間からカッターなどで慎重に持ち上げていくと綺麗にはがせます。
石膏についた粘土を軽くティッシュなどでふき取ったら次はシリコンです。


シリコンで型を取る

続いてシリコンで型を取っていきましょう。

僕が使っているシリコンはこちらの「信越シリコンKE-17」です。


シリコンのつく量の目安としては、おおよそ、縦×横×高さ(㎝)=gです。今回の僕は、10cm×10cm×0.5cm=50㎤=50gです。足りない場合は後から追加しても大丈夫です。シリコンは硬化剤を混ぜることで硬化しますが、比率は物によって異なると思いますが、僕のは主剤:降下剤=100:0.5です。しっかり混ぜることができたら、流していきましょう。

アクリル枠の高さギリギリまで入れると後の作業がやりやすくなります。
※空気が入らないように少し高い位置から少しづつ垂らしていくと綺麗に仕上がります。
だいたい1日経てば完全硬化します。

シリコンが固まったことが確認できたら、取り外しましょう。

周りを少しトリミングしました。

自分が作りたいサイズ感にしておくと良いでしょう。

ここまでできたら、次のステップです。まだシリコンを使います。


今回はここまでです。次回は【レジン編】で、ついにレジンを流していきます。一番の見どころとなることでしょう。お楽しみに。


最後まで読んで下さりありがとうございました。


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